複雑研のフクザツ回"気"

複雑系応用ビジネス研究会(略称「複雑研」)のブログです。 毎月の例会の様子、複雑系に関連する/しないエッセイや写真、旅行記、本の紹介、食やアートの紹介、自然や生き物とのふれあい、ライフスタイル、ビジネス・・・など、多士済々のメンバー間で"気"を回していきます。

4月21日(金)、コードにて総会を開催しましたので、内容をかんつまんで報告します。

■事業報告、決算報告 省略

■役員選出
 幹事 櫻井高志、林正実(代表)、山下菊丈(会計)、横井武志、吉田信人
 監事 杉野実
 ※吉田さんは新任です。当日欠席だったけど、満場一致で決定されました(笑)

■2017年度事業計画
【例会】
原則として毎月第3金曜日、ナディアパークの「コード」にて開催。
5/19、6/16、7/21、8/18、9/15、10/20、11/17、12/15、1/19、2/16、3/16
※諸般の事情で変更になることがあります。

今年のテーマは、「コミュニティから何かが生まれる!?」とします。

・職場のコミュニティ
・地縁コミュニティ
・お祭りがつなぐコミュニティ(ちょっとよそ者が混じったり)
・SNSのコミュニティ
・たまたま同じエリアで活動する企業人のコミュニティ
 例:「大丸有」
http://www.otemachi-marunouchi-yurakucho.jp/

など、世の中いろいろなコミュテニィがありますが、
適度な多様性と適度な相互作用と適度な新陳代謝があって、
さらに適度なリーダーシップがあったりすると、そこでは、
想定範囲を大きく超えた「何かとんでもないもの/こと」が
ひょっこり生まれたりすることがあるのではないか?

というような観点です。

【ぶらりツアー】
・ユネスコ世界遺産のお祭りと類似のお祭りの見物
・名古屋市中川区の下之一色まつり(7月)
・農園めぐり(大府、一宮など)・・農作業付き

【合宿】
静岡県富士市の加藤正夫さんのご実家&農園を訪問する案で、
今後、詳細を詰めて行きます。
農園での草むしり体験、虫捕り、バーベキューなど企画したいと思います。
夏場なら富士山麓のハイキングができます。宝永火山など。
・・噴火しないといいですね。

【ブログ、ウェブサイト】
活動の記録をブログに掲載していきます。
http://fukuzatsu.ldblog.jp/

ウェブサイトは、今年こそ全面リニューアルしたいと思っています。

■予算 省略
 
以上、総会の報告でした。
今年も楽しくいきましょう!

幹事 M. 林
 

2017年2月17日(金)、ナディアパーク「コード」にて開催。

テーマは、「どうしたら農家になれるか?/農業に参入できるか?」
 
先月に続いて、農業をテーマとしました。11名参加。
集落営農を実践しているHさん、趣味の営農?を実践するAさん、相続した実家の農地で毎週末「営農」修行中のKさん、またN大学農学部で農業経済学を専攻するYくんも参加。専門的な話と素っ頓狂な話が交錯して、刺激的な時間を過ごすことができました。

問題意識は、以下のとおりです。
  • この先、長寿命化がさらに進み、おそろしく長い高齢期を年金や公的支援に頼らずに生きていかざるを得ない時代がやって来る。
  • その対策としては、「たくさん貯金する」、「生涯現役でずっと働き続ける」、「高齢期の生活水準/生活コストを下げる」などが考えられるが、実際にはどれも厳しい。
  • 70代、80代になっても働き続けるためには、「現役時代から、必要となる知識やスキルを蓄え、人脈を作っておく」ことが重要だが、多忙でストレスフルな日常の中で、そんな余裕はない。
  • しかも、世の中の進歩はものすごく速い。
  • こうした背景から、「農」の可能性に着目してみる。
  • 農地の取得や企業の参入障壁の緩和、販路の多様化など「農」を取り巻く周辺環境は、好転の兆しが見えてきている。
  • しかし、「農」に取り組むに当たっては、これまでは「営農」か「趣味・生きがい」の二者択一で捉えがち。前者は非常にハードルが高く、後者は高齢期の問題を一部しか解決しない。
  • そこで複雑研では、先入観や世間の常識を捨てて、別の選択肢、新たな可能性を考えてみたい。
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まず、それぞれの経験談(里芋に甲虫の幼虫がもぐりこんで売り物にはならないが、食べる分には問題ない話。富士市では柿が豊作なのに浜松では不作だった話、などなど)に花を咲かせ、実がなった後、色々な話題(虫?)が飛び交った。以下、順不同で紹介します。
  • ローテクと思われがちな農業だが、品種改良、遺伝子組み換え、ゲノム編集などはハイテクの領域である、なんていう専門的な話。
  • 農薬や化学肥料なしでは作物は育たないというプロの意見。その理由のひとつは、今の作物はそれらの使用を前提に品種改良されているからか?
  • それに対して、改良されていない原種やそれに近い品種は強いが、市場では選ばれない。やはり市場では甘くて大きくて見た目の良い作物が好まれる。一方、伝統野菜は原種に近い。量は少ないが高く売れる。
  • 「橙」は生食に不向きなので、たぶん品種改良などまったくされていないのではないか。お供え用くらいしか用途がないが、マーマレードには最適で、アロマセラピー用の高級な精油が取れる。
  • 民間の農業大学校は、フルコースで年60万円。
  • 農家は、普通、農作業の記録をノートに付けている。(そういえば家庭菜園していた父もそうだった)
  • IoTを活用した農業経営管理が登場したという話。
  • 富士通の「Akisai(秋彩)」、トヨタ自動車の「豊作計画」の紹介。
  • 農業は経済だけで語るべからず。半分は文化、そして哲学である。まさにAgri-culture也。
  • 東京ライフスタイル農場?の事例紹介。
  • 世界遺産「石見銀山」では田舎暮らしを売りにしている話。
  • 農家に分宿して農作業を経験する修学旅行がある。
  • エッセイスト・画家、玉村豊男さんのワイナリーの話。http://www.villadest.com/
このあたりで林より、ひとつのビジネスモデル(仮説)を提示。
  • 農家になりたい人たちで成り立つコミュニティが農園を保有する。
  • それぞれの家が異なる作物を育て、自家消費しつつ、コミュニティ内で物々交換する。これにより、まず生活コストの削減ができる。消費税も所得税もかからない。
  • そのうえで、収穫した作物を使って農家食堂・レストランを運営。これも基本はコミュニティのメンバーが利用するためのものだが、外からのお客さんも受け入れる。来訪客には、収穫した農産物や加工品を販売し、収穫体験なども提供する。ここらでそれなりに現金収入を得る。
  • 一般の市場への農産物の販売はしない。
  • ・・・こんなモデルが成り立つか?
最後に星野さんより、 暖めているアイデアを披露。
  • 素人が農業に参入するのを支援する方法として、トラクターによる耕作などは農機を持っているベテランの人が有償でやってあげて、それ以外の軽作業を素人が好きなようにやれるモデルができないか。
  • この方法で、 平地と涼しい高原の両方で農場を持つ「渡り鳥農業」をやってみたい。
・・・ふたつのアイデアをミックスすると良いかもしれませんね。

以上

続いて恒例の宴会へ。9人で入れる店を探して金曜夜の栄をうろうろ。なかなかいい店をみつけましたが、どこらあたりだったか記憶が曖昧。たぶん二度と行けないと思います。

M. 林
 
 

1月例会の記録です。

1月20日(金)、ナディアパークの「コード」にて開催。6名参加。
テーマは、「農業の基礎知識」と題して、今の日本の農業の実態を農水省の統計などをもとに分析し、併せて制度改革の動き、今後の方向性など基礎的な知識を勉強しました。

参加してくれた皆さん、それぞれの熱い思いで語り合ったわけですが、特に浅田さんの畑(300坪!)の話は、とっても面白かったです。
  • 畑では雑草が主役。雑草は根っこから抜かない。
  • 野菜をすべて収穫しないで放っておくと、熟して種を落とし、翌年芽を出す。
  • 虫や鳥は大歓迎。
  • 栗をご近所にあげたら「栗きんとん」になって帰ってきた。こういう関係性を大事にしたい。
  • システム思考とレジリエンス・・・
以下は、配布したレジュメの内容です。

統計資料より
  • 農業生産額は、GDPベースで凡そ10兆円(農業・食料関連産業の約1割)
  • 農業経営体(個別経営(=農家)+農業組織)は、農家を中心に急ピッチで減少
  • 販売農家の就業人口は、5年前と比べ20%減。65歳以上が60%を超え、さらに高齢化
  • 農産物の生産を行う法人組織は増加傾向
  • 農業経営体(個別経営)の経営は、「農業収入」、「農業以外の収入」、「年金等の収入」などで構成されており、実は「年金等の収入」の割合が最も高い
  • コメの生産費の構成では、農機具、肥料、薬剤等の物財費が70%、労働費が30%
  • 新規就農者は増加傾向。ただし、退職等に伴い、「自営農業への従事が主」になった者が多いとみられ、純粋な「新規参入者」は極めて少ない
  • 集落営農は増加傾向であり、経営規模の大きい法人の割合が高まっている

農業を巡る制度の動き
  • 戦後、GHQの指導の下、政府が安価に買い上げた土地を小作農に売渡す農地改革が断行され、小作農の自作農化が進んだ(このことが大規模経営の発達を阻害し、小規模な兼業農家が多くを占める要因に)
  • 2009、2015年の農地法改正により、企業の農業への参入が容易になった(一般企業の農業参入がハイペースで増加 /農地所有適格法人(旧農業生産法人)の数は増加傾向。特に株式会社が増加)
  • 農地中間管理機構(農地集積バンク)の制度が発足、各都道府県に相談窓口と管理機構が設置された
  • これまで宅地化を進めてきた市街地での営農の価値を積極的に認め、振興しようとする都市農業振興法が施行され、基本計画が策定された(今後、支援施策が講じられていく見通し)
  • 就農や農業体験に対するニーズの高まりを受けて、各地で市民農園やクラインガルテンが整備されている
  • 農協の改革・・・
クラインガルテンについて、話が盛り上がりました。
既存の施設は、「ラウベ」と呼ばれる小屋付きで、会費がかなり高いので、ちょっと手が出ない感じ。確かにトイレやシャワーは欲しいけど、共有で良い。もっと違うビジネスモデルが必要なのでは・・・という意見。

全体として、日本の農業は変革期に来ており、参入するにはチャンスが到来したと言えそうです。でも、都市の住人が農地を借りるのはまだまだ障壁がたくさんあるようです。また、農機具や様々なノウハウをどうやって手間とコストをかけずに調達するか・・・。このあたり、次回の例会で探っていきたいと思います。
 
M. 林

 

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