複雑研のフクザツ回"気"

複雑系応用ビジネス研究会(略称「複雑研」)のブログです。 毎月の例会の様子、複雑系に関連する/しないエッセイや写真、旅行記、本の紹介、食やアートの紹介、自然や生き物とのふれあい、ライフスタイル、ビジネス・・・など、多士済々のメンバー間で"気"を回していきます。

2015年03月

3月21日(土)、22日(日)と大分市、別府市を訪れました。
けっこうおもしろかったので、ご紹介したいと思います。

【FabLab ファブラボ 大分】
http://www.faboita.org/
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 昨今話題の3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機器を子供からプロまで、使い方の指導や貸出しをしている、普及施設です。 デジタルの3Dデータで樹脂や石膏の工作物がだれでも製作できます。ただ、まだ、材料代が少し高価なのがネックのようです。

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 レーザーカッターです。CO2レーザーの本格的なものです。小型で、機器の価格は40万円くらいとのこと。昔は数百万円以上したものですけど、これならいろいろ使えそうですね。

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 案の定、こんなものがありました。これは「海苔」です。食品加工メーカーがお弁当などに使うキャラクターの形に切った海苔製品にしているそうです。

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 でも、県のお役所施設にあるので、入り口はこんな感じです。もう少し垢ぬけしたいとラボの人も言ってました。

【別府温泉 竹瓦温泉&竹瓦小路】
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 歴史的建造物の公衆浴場「竹瓦温泉」。市営で入浴料¥100です。
建物は、経済産業省、近代化産業遺産 だそうです。

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 もちろん、内部もレトロそのものです。お湯は43℃で体の芯まで温まりました。

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竹瓦温泉の向かいに細い路地がありました。「竹瓦小路」という小さなアーケード街です。なんと、大正10年にできた木造のアーケードです。今もスナックなどお店がやってます。
最古の木造アーケードで、これも、経済産業省、近代化産業遺産 だそうです。

【関サバ&地獄めぐり】
 おいしいものと物見遊山も・・・。
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【杉乃井 地熱発電所】

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 杉乃井ホテルの自家発電施設です。現在は、同ホテルの消費電力の40%をまかなっているとのこと。
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 発電所長さんの説明では、発電所が稼働始めた当初は、ホテルの必要電力ほぼすべてを供給可能だったとのことですが、年々、別府の温泉湧出量が減少していて、現在は40%まで減少してしまったとのことです。湧出量減少は発電所だけの原因ではないでしょうが、そんなことから、地元の人には評判が悪いとのことです。

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 設備投資と維持費用のコストのため、この規模の発電施設では、源泉蒸気で発電タービンを直接駆動する「シングルフラッシュ式」が実用に供されているとのこと。温泉を戻すことのできる「バイナリー式」なら温泉資源の枯渇を抑制しやすいが、大規模なものでないとコストペイできないとのこと。まだまだ、機器のコストダウンなど技術開発の課題はまだまだあるように感じました。
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 遠景はスギノイパレスの建物。ホテルの呼び物であるイルミネーションの電力はすべて地熱発電でまかなっているとのこと。東日本大震災の時もイルミネーションの電力消費を批判する声があったそうですが、原子力にたよらず、天候に左右されない、クリーンエネルギーとして注目を浴びたとのことです。
 エネルギー的コストメリットはないのだが、有名になったので「やめるにやめられない」とのこと。でも、企業イメージのアップには大きな効果を果たしていると思います。そのことを考えると、十分コストメリットを果たしていると思います。杉乃井さんにはがんぱってもらいたいですね。

 行って、現地、現物を見て、今までほとんど知らなかった大分に興味をもつことができました。

By 吉田

複雑系応用ビジネス研究会 2015年3月例会
3月27日金曜日、スペーシアさんの会議室にて 8名出席
テーマ:「愛の形」総集編 〜社会システム、ビジネス、組織のマネジメントへの導入〜

今年度のテーマ「愛の形」の議論を振り返りながら、そこで提示されたいくつかの「愛の形」を社会システムやビジネス、組織のマネジメントに導入していく方策を考えた。

1. 9月例会で杉本さんから伺った「キリスト教の4つの愛」の話の中では、やはり直接見返りを求める愛(エロース)と見返りを求めない愛(アガペー)が印象に残った。この中間に、「間接的・遠回しに見返りを求める愛」や「巡り巡っていつかお返しが来ることをぼんやり期待する愛」みたいなのがありそうだ。これを学校教育やお稽古事の世界で応用ができないか。例えば、スパルタ教育の正反対のやり方で成功した教育法に、バイオリンの英才教育で有名なスズキ・メソッドがある。創始者・鈴木慎一氏がドイツ留学していたときにドイツ語の習得に苦労した経験が生きている。小さい生徒を直接ビシバシ鍛えるのではなく、とにかく家庭で楽しく学べる環境をつくることに注力する。教材は単調にならず楽しい楽曲ばかり。レコードを聴いてこれから習う曲を覚えてしまう。子どもがレッスンをいやがる時はお母さんに教える・・・など、ほかでも使えそうな秘訣が満載。

2. 8月例会で音楽とともに紹介した「サウダーヂ」は、愛する恋人・家族・故郷などから離れてしまっている状態にあって、それを懐かしむ切ない気持ち(そして、そういう自分を客観視して美化する気持ちも混在)を指すポルトガル語の言葉。「男はつらいよ」「第三の男」「君の名は」といった大ヒットした映画・ドラマ・歌謡の基調には必ずといって良いほどこのサウダーヂがある。山田洋次監督の最新作「小さいおうち」も、このサウダーヂがうまく注入されていた。これを例えば、生きる気力をなくしてしまったご老人ばかりの介護施設やデイサービスの運営に活かせないものだろうか。施設でこうしたドラマを見ていただくのはもちろん、利用者の人間関係(お年寄りの熱愛カップルと、それに嫉妬するおばあちゃん、とか)にこうした要素を意図的に盛り込むことができたら、ドラマチックでサウダーヂいっぱいの超人気介護施設になれるかも!?

3. 1月例会では「人口減少時代の愛」をテーマに、鎌倉時代以前の日本で普遍的だった「母系制度」について議論した。この社会では、母方の血筋が受け継がれ、財産も相続。夫は別居又は妻(母)方に住む。江戸時代にもその名残があって、夫婦は別姓だったし、妻の財産はずっと妻のものだった。現代、男性社会を維持したまま、「家」意識が薄れていき、低出生率の中で人口はどんどん減っていく。今こそこの母系制度を参考に、根本的に社会の仕組みを見直しても良いのではないか・・・。

4. 2月例会では「地域愛」をテーマに討論。仕事と地域での暮らしが密接不可分だった時代は、日々の仕事や神社の祭礼を通した人々の強い絆があった。今は仕事と地域の暮らしが分離して、神社の氏子意識もなくなり、職場の人間関係もドライになり、心の拠り所がなくなってしまって久しい。つまりコミュニティが希薄化してしまった。この地域への愛はどうすれば復権させることができるだろうか。2月の例会では、やっぱりお祭りかな?という感じだったが、果たしてどうか?

5. 11月例会は、プランニングオフィス・ラグーンさんのオフィスを訪問。浅野社長さんによるソーシャル・グット・デザインのお話は、すごく勉強になった。CSR(企業の社会的責任)は、大企業では当たり前、中小企業でも企業価値を高めていくうえで大事な取り組みになりつつある。しかし、CSRはどうしてもコストとして認識されがちで、継続していくのが難しい。これからはむしろCSV(Creating Shared Value)に移行していくべきだ、つまり顧客と供給者がいっしょに共有できる価値を創っていく。それによって社会に貢献していくという考え方。

幹事 M. 林
 

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