複雑系応用ビジネス研究会 例会の記録 2015年5月
http://www.fukuzatsu.jp
今月は、例会の年間テーマ「インセンティブ」についての自由討論としました。9名参加。
「まちづくり」
多くの自治体で、コンパクトシティ促進の観点で、まちなか居住を促進するためのインセンティブ政策が行われているようです。できるだけ都市の中心部や駅に近接したエリアに住んでもらい、公共交通、水道、訪問介護・看護などのコストを下げようという狙いではないかと思います。
「旅行」
例えば会社で、営業成績が良いと海外旅行に行ける、みたいなインセンティブツアーがありますが、 この場合、旅行がご褒美になっているということです。社員旅行も、社員にとってインセンティブだった時代がありましたが、今やほぼ死滅状態。修学旅行はどうか? これも親が子供を旅行に連れて行く余裕がなかった時代は、子供にとってはご褒美だったのかもしれません。今や、子供にとっては鬱陶しく、親には財政的に負担、引率する先生には厄介な存在になってしまっているのかも。それでも続いているのはなんで?
江戸時代、伊勢詣りをはじめとする寺社めぐり、富士山や御嶽山への登山が盛んでしたが、そこでは「御師」による普及啓発と安心して旅行に行けるシステムづくり、そして「講」を通じた助け合いがあったからだと思われます。封建社会の中で自由に旅行に行けなかった時代、こうした仕組みは労働意欲を高めるインセンティブになっていたのかも。
「消費」
人口減少時代に突入した日本では、個人消費の促進が政策課題になっています。今回、各市町でプレミアム付き商品券が発行されますが、一過性の消費喚起に終わってしまうのでは、という声もあります。
別の発想で、消費を喚起するため、家にあるモノの処分を促進するというインセンティブ政策もあって良さそう。使わなくなったPCや携帯、家電などを廃棄したりリサイクルに出すのは面倒です。衣料品もクローゼットやタンスにいっぱいで、なかなか捨てられない。このあたり、インセンティブがあれば、消費促進につながるのでは?
「健康」
ある中国の歩数計メーカーでは、タダで歩数計を配ったうえで、グループメンバーで歩数データやメタボ改善の成果を共有したり、ゲーム性を持たせることでやる気を持たせ、売上を伸ばしているそうです。こういうのを「Gamification」というそうです。こういう手法は、「教育・学習」の分野では日常的に使われているように思います。
というわけで、来月以降、上記のサブテーマを掲げて例会を進めていきたいと思います。どうぞよろしく。
以上 林
http://www.fukuzatsu.jp
今月は、例会の年間テーマ「インセンティブ」についての自由討論としました。9名参加。
「まちづくり」
多くの自治体で、コンパクトシティ促進の観点で、まちなか居住を促進するためのインセンティブ政策が行われているようです。できるだけ都市の中心部や駅に近接したエリアに住んでもらい、公共交通、水道、訪問介護・看護などのコストを下げようという狙いではないかと思います。
「旅行」
例えば会社で、営業成績が良いと海外旅行に行ける、みたいなインセンティブツアーがありますが、 この場合、旅行がご褒美になっているということです。社員旅行も、社員にとってインセンティブだった時代がありましたが、今やほぼ死滅状態。修学旅行はどうか? これも親が子供を旅行に連れて行く余裕がなかった時代は、子供にとってはご褒美だったのかもしれません。今や、子供にとっては鬱陶しく、親には財政的に負担、引率する先生には厄介な存在になってしまっているのかも。それでも続いているのはなんで?
江戸時代、伊勢詣りをはじめとする寺社めぐり、富士山や御嶽山への登山が盛んでしたが、そこでは「御師」による普及啓発と安心して旅行に行けるシステムづくり、そして「講」を通じた助け合いがあったからだと思われます。封建社会の中で自由に旅行に行けなかった時代、こうした仕組みは労働意欲を高めるインセンティブになっていたのかも。
「消費」
人口減少時代に突入した日本では、個人消費の促進が政策課題になっています。今回、各市町でプレミアム付き商品券が発行されますが、一過性の消費喚起に終わってしまうのでは、という声もあります。
別の発想で、消費を喚起するため、家にあるモノの処分を促進するというインセンティブ政策もあって良さそう。使わなくなったPCや携帯、家電などを廃棄したりリサイクルに出すのは面倒です。衣料品もクローゼットやタンスにいっぱいで、なかなか捨てられない。このあたり、インセンティブがあれば、消費促進につながるのでは?
「健康」
ある中国の歩数計メーカーでは、タダで歩数計を配ったうえで、グループメンバーで歩数データやメタボ改善の成果を共有したり、ゲーム性を持たせることでやる気を持たせ、売上を伸ばしているそうです。こういうのを「Gamification」というそうです。こういう手法は、「教育・学習」の分野では日常的に使われているように思います。
というわけで、来月以降、上記のサブテーマを掲げて例会を進めていきたいと思います。どうぞよろしく。
以上 林

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